医療の現場で主に使われているのは近代医学ですが、それ以外にも自然治癒を重視する伝統的療法があります。広い意味ではドイツ人の医師が提唱したホメオパシーも含まれますが、外科的手術が行われるずっと前から存在するものです。技術的な面では劣りますが、今でも使用されていることには理由があります。植物を材料にする医療は古代からずっと続いており、その過程において洗練されてきました。

メディカルハーブもやはり伝統的療法に属するものであり、近代医学と比べられることが多いです。一般的な自然療法と同じ性質を持つため、薬品としての観点から違いを見出せます。ドラッグストアなどの売られているものも含め、近代医学にもとづくものは成分が単一です。それに対して、メディカルハーブはさまざまな成分で構成されています。そのため、体に急激な変化をもたらす心配がありません。緩やかにアプローチしていき、自然治癒力を高める形で作用していきます。全身に働きかけやすいことも特徴であり、副作用の不安が少なくて済むという特徴もあります。成分的にバランスのよい構成になっているため、体に馴染みやすいというわけです。

一方で、局所的に強く作用させることは困難というネックがあります。含まれている成分自体は少ないので有害ではないものの、その代償として即効的な効果はほとんど期待できません。つまり、メリットとデメリットが存在するので、一概にどちらが良いとは断言できないのが実情です。明らかに別物なので、両者の特徴を踏まえたうえで状況に応じて使いましょう。とはいえ、近代医学の起源を自然療法にあることを理解しなければなりません。大袈裟に表現すると、市販の医薬品も元を辿ればメディカルハーブに行きつくわけです。

分かりにければ、メディカルハーブの成分から有効なものを抽出する作業をイメージしてください。そうやって必要な成分だけを結集させて密度を高めたものが医薬品です。もっと簡単に表現すると、メディカルハーブは医薬品の材料といっても過言ではありません。もちろん、現在はわざわざ植物を積んできて加工するのではなく、最も効率的な方法で製造しています。しかし、使われている成分に共通点があることを忘れてはいけません。両者を敵対するものとして比べるのではなく、仲間として長所を活かそうとする視点で扱っていくことが大事です。医師と相談したうえで最善の活用方法を探っていきましょう。